フィリピン セブにバス新交通システム 首都マニラへの導入も検討

 フィリピンはバスを利用した新交通システムを導入する。同国運輸通信省は、中部セブ州の州都セブで計画されているバス高速輸送システム(BRT)事業の入札を来年6月までに実施すると発表した。事業総額は推定106億ペソ(約247億円)とされ、世界銀行やフランスなどが支援する。現地紙インクワイアラーなどが報じた。

 BRTは専用の車線や高架道などを使用してバスを運行させる。1974年にブラジルのクリチバで導入されたのを皮切りに、現在は中国や韓国など世界各国の200以上の都市で導入されている。2000年に導入したコロンビアのボゴタでは運行区画内の移動平均時間が32%短縮されたほか、大気汚染が40%改善し、交通事故も劇的に減少した。

 フィリピンはモータリゼーションの進行にともなって首都マニラや観光の中心地セブなど都市部で交通渋滞が深刻化している。自動車の排ガスによる大気汚染などの問題もあり、渋滞解消の手段として都市型の大量輸送システムの拡充が必要と各方面から指摘されてきた。

 アバヤ運輸通信相は導入の理由について、BRTが世界各国の人口密度の高い大都市で実績を残しており、建設・維持コストが鉄道よりも低いなどと説明した。同省の試算では、都市鉄道を1キロ敷設するには5000万ドル(約51億円)の建設コストが必要だが、BRTならば500万~700万ドルで可能という。

 セブのBRTは路線の総延長が23.6キロで、停車駅が33カ所を予定している。15年中に最新の連節バス(2台の車体を連結するバス)176台体制で運行を開始し、1日当たりの輸送人数は33万人に上る見込みだ。

同相は鉄道並みの移動速度と運行効率が期待でき、工期も短いとBRTの利点を強調。「交通状況を根底から変える力がある」と述べ、セブに続きマニラにも導入したい意向を示した。

ただ、BRT導入で一般車両が通行可能な車線が減り、かえって渋滞が悪化するだけだとの指摘もある。ベニグノ・アキノ大統領は昨年、マニラへのBRT導入について「交通事情に適合するか検討が必要だ」として試験運行実施に前向きな姿勢を示したが、時期については言明していない。(シンガポール支局)

 

 

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