意志の弱さとは無関係。我々は常に脳と腸内細菌に巻き込まれており、腸内細菌が勝つとジャンクフードに抗えなくなる(米研究)

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腸内細菌 1

夜中にチョコレートやアイスクリーム、あるいはラーメンなどの誘惑に屈服してしまったとしても、それはあなたの意志が弱いからではないのかもしれない。どうやら腸内に潜む細菌が原因かもしれないそうだ。

これまで、肥満や糖尿病予防としては、主に生活習慣の改善をアドバイスするという方法がとられてきた。しかし、最近発表された研究によると、どんなに意思を強く持とうと、脳と腸の主導権争いにより、腸が勝ってしまった場合には、頭では食べてはいけないとわかっていても、腸が食べろと働きかけてくる為、それに抗うことはできないのだそうだ。

 

アウトオブコントロールな腸内細菌

これまで、肥満や糖尿病予防としては、主に生活習慣の改善をアドバイスするという方法がとられてきた。しかし、最近発表された研究は、こうした従来の方法論を全く変えてしまう可能性があると専門家は指摘する。

「ミクロの人形遣いのように、腸内細菌は摂食行動をコントロールし、気分や食べ物の好みなどを変えてしまいます」と説明するニューメキシコ大学のカルロ・マレイ博士の研究結果は、腸と脳の神経がハイジャックされていることを示唆する、まるで映画のストーリーのような話であった。

腸内細菌 2

体内に侵入した寄生生物や腸内細菌が宿主の行動を変化させるという事実は科学的に広く認められている。これは宿主行動変容(host behaviour modification)と呼ばれ、こうした現象を起こす寄生虫としてトキソプラズマが特に有名だ。

トキソプラズマがげっ歯類の脳に侵入すると、宿主はより衝動的かつ無防備になり、猫に捕食されやすくなる。これはトキソプラズマが繁殖するには猫に寄生する必要があるために、こうした行動を促していると考えられている。

人間の場合、ペットとの接触などから感染することもあるが、強力な免疫系のおかげでそうした症状を発症することは滅多にない。しかし、病気などが原因で免疫が機能しなかった場合、人においても衝動的で、無謀な行動を取りがちになるという研究結果はある。

腸内細菌 3

食欲と腸の関係

人体の免疫系を形成する細胞の70%が存在する消化器系内には、人間の遺伝子の100倍もの細菌の遺伝子が存在する。そこに潜む細菌たちには、バクテロイデス門なら脂肪、ロゼブリアなら糖といった具合に、それぞれに異なるニーズがある。

腸内細菌が行動に影響を与える方法の1つとして考えられるのは、脳内の神経伝達物質に影響を与えるやり方だ。また、ホルモンや腸と脳の間に走る迷走神経に影響を与えている可能性も考えられる。

マレイ博士によれば、チョコレート好きな人間の尿から甘いものに関心がない人とは異なる細菌が発見されるなど、食欲と腸との関係を示唆する証拠も存在するという。

脂肪や砂糖たっぷりの食べ物の誘惑は日常的なものだろう。どうやら腸内で起きる宿主と微生物の進化上のせめぎ合いが、食の好みの多様性に影響を与えているようだ。

 

 

 

 

 

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